Pおじさん 漁師の眼 56

漁師が語ったことは
石炭産業の公害で有明の海は死んだ。しかし、今は企業もそれに気づいて、綺麗な水にするように努力しているのだから、それで良い。もう100年もすれば、有明はまた豊かな海になる。漁師にとって失われた100年は辛いが、その間は丘の人が潤った。これから100年後は また、漁師が潤う。お互い様だよ。
公害、公害と騒いでいるのは、一部の政治団体と それに踊らされた一握りの漁師だよ。企業の良識が動いたのだから、時を待てば良い。
今までの7年間の旅で、様々な地方の漁師さんと お話しする機会があった。我々の年代の漁師さんは低学歴の人が多い。漢字が読めない人も、ごくまれにいる。しかし、皆さん、言葉こそ荒いが、見識は高く、物事を原理原則的に捉え、懐が深い。自然を相手に、命がけの仕事をしている人間の巨視眼のように思える。

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